【養護保健学科】吐物処理実習&自殺ゲートキーパー養成講座を実施しました。

2020年01月08日

【養護保健学科】吐物処理実習&自殺ゲートキーパー養成講座を実施しました。

【吐物処理実習】

 これからの季節、インフルエンザとともに心配になってくるのがノロウイルスやロタウイルスなどが原因となる感染性胃腸炎です。学校等集団生活を行う施設では、感染性胃腸炎によるおう吐物等の不十分な処理から、二次感染により被害が拡大する事例も起きており、迅速かつ確実に処理する必要があります。
実学の関西女子短期大学養護保健学科では理論に裏付けられた行動を実践できる養護教諭養成を目指しており、学校現場で児童生徒の嘔吐に直面した時、直ちに行動できるよう、吐物処理実習を企画し、12月20日金曜日、3限、4限看護技術・救急処置の時間を利用し1年生2年生対象に<感染予防>対策講座を実施しました。
基本を大切にするという観点から、防護服の着脱、N95マスクのフィットチェック体験、吐物処理実技を行いました。感染予防対策のために学校で取り組むべき内容を網羅できるように、全教員も参加し授業を行いました。
ゼラチンで模擬吐物を作成し、蛍光塗料を混ぜ模擬嘔吐することにより、広範囲に飛散すること、嘔吐者自身にも飛散していることを実体験しました。その後、実際に防護服を装着し、処理しましたが、半径2メートルの範囲を消毒することがいかに大変か、消毒薬を大量に作成しておかないといけないことを実感することができました。

感染拡大防止のために必要なことは何なのか、技術の確認、知識の整理、集団への拡大防止に必要なこと、各教員の役割分担の必要性、管理的視点など、個人衛生から集団拡大防止へと視点を広げることができたのではないかと思います。

【自殺ゲートキーパー養成講座】

 「死にたいと思ったことがある」という子どもは、小学生の高学年から増え始め、低く見ても中・高生では2~3割にも達するとの報告があります。養護教諭を含め教職員は子どもが自殺に追いつめられる前に、自殺の危険性に気づき、初期対応する役割、いわゆる「ゲートキーパー」の役割を果たさなければなりません。
2年生はあと4か月もすれば準保健学士として卒業します。実学の関西女子短期大学養護保健学科では、彼女たちにはここで学んだ心と体についての知識を社会に役立ててもらいたいと願いを込めて11月27日に、自殺ゲートキーパー養成講座を開催しました。柏原市健康福祉課の皆さんとコラボし、メンタルさぽーたーずLabo澤井登志先生をお招きし、座学のみならず養護教諭役と児童役に分かれてロールプレイングすることにより、基本技能の修得や対人能力の向上を図ることができましたが、同時に課題も明らかとなりました。

社会の中で生きていく限り、それぞれが心と体のメンテナンスは大変重要となります。当学科を卒業した学生は自分の心と体のメンテナンスができる力はもちろんのこと、他者への心と体にも配慮できる人として活躍できる人になることを目指しています。

2019/09/02以前の掲載記事については、各短大HPからご覧ください。